全ての折板カーポートは積雪型だと勘違いされている方もおられるようですが、折板を用いたカーポートでも一般型の積雪30cm対応の物や、中途半端な積雪50cm対応の商品も存在しますのでご注意下さい。
基本的に積雪100cm以上の対応商品を常識では積雪地用と分類しております。
この積雪100cm対応とはどのような事を言っているのかですが、折板カーポートの屋根に空から降ってきた水分をあまり含んでいない比重0.3(水の比重は1.0)の新雪が降り続いて100cmに到達しても大丈夫ということです。
さらに、長期荷重と謳われている折板カーポートはその積もった雪をそのまま放置しておいても良いということです。
一つ危険なのが100cm積もった新雪だからと油断していると、今日の様に雨が降って来て急激に新雪に水分が吸収され一気に荷重オーバーになる可能性があるということです。
そうなる前に雪降ろしをするのが肝心なのですが積雪型を買ったのだから大丈夫な筈だと思ってしまう人が多いのが事実です。
本当に雪降ろしをしたくないという方は近所の家には主に積雪何センチ対応の折板カーポートが建っているのかを調べてみて、それよりも1.5~2倍の強度の折板カーポートを建てる必要があると思われます。
仮にそうしたとしても何十年ぶりの大雪だ等の例外も発生する可能性は十分に考えられますので、その場合はどうしても雪降ろしを出来る方がいらっしゃらない世帯の方は地元で雪下ろしを行っている専門の業者の方に頼んで雪下ろしをしてもらうしかないと諦めて下さい。
6年くらい前に山形市内でも24時間での積雪量が約100cmに迫る勢いの凄い大雪の年があったかと思います。あれぐらいだと完全にアウトですのでご注意を!
後、折板カーポートを家の軒先付近に建てた方も別の注意が必要です。
あくまで折板カーポートというものの強度計算は真上からの荷重に対してどれくらい耐えられるかを根拠としたものですので、母屋からの雪が折板カーポートに滑り落ちて来て斜めからの偏った荷重に対しての強度は考慮しておりません。母屋の屋根と折板カーポートの屋根とに落差がある場合にありがちな雪庇などが落ちてくる衝撃に対しても同じく考慮外となっております。
さすがに今までに折板カーポートが雪で潰れた所は幸運にも見た事がありませんが、屋根材の折れや本体の歪みなどの補修はこれからの時期に集中してくるので被害の無いように大雪が降らないことを祈っております。
とにかく、「自衛」=「雪降ろし」ですので頭の片隅にでも入れておいて下さい。